介護関係の仕事は離職率が高い。
どこかでそんな話を聞いたことがあるかもしれません。
介護職はこれからの超高齢化社会を支える為にはなくてはならない仕事であり、最近はよくテレビやマスコミでも取り上げられる分野になります。
実際の所離職率は本当に高いのでしょうか。
もし高ければ本当にこの離職率を下げる為に国を挙げて問題に取り組まなければなりません。
前述した通り、これからの社会を支えるためには介護職はなくてはならないものだからです。
増え続ける高齢者の介護を家族など身の回りの人間だけで行うことは不可能に近いです。
親の介護をきかっけに仕事を辞めざるを得ない方も出てきてしまうことでしょう。
厚生労働省による雇用動向調査を元に調べてみました。
実は統計を見ると最も離職率の高い業種は宿泊飲食サービス業、次いでサービス娯楽業となっています。
年間の離職率はおおよそ15パーセント。福祉医療関係の離職率が14パーセント前後。つまり統計だけをみて、他業種と比較すると実は介護所職の離職率はそこまで高いわけではないのです。
しかし、介護職の勤続年数を見てみると、離職者のうち約7割以上が勤続年数3年未満による離職でした。
つまり、離職率自体はそんなに低くはないが定着率が極めて低い業種といえるでしょう。
そのため、介護職は離職率が高い、と言われてしまうのかもしれません。
退職の理由の上位を占めるのが、人間関係によるトラブル。
逆に仕事内容への不満というのは意外と少ないのです。
それどころか、介護職を選んだ理由には、人の役に立てる仕事だから、働き甲斐のある仕事だからといったような非常に前向きな回答が目立ちます。
つまり働く事業所の職場環境が人間関係も含めて整えさえすれば、介護職の離職率は下げられるはずなのです。